中学受験国語は大切か。中学受験算数は大切か。

国語の教科書を音読できない子が増えています。

「中学受験にむけて、子どもの成績が心配だ。」というお父様、お母様、ぜひ一度リビングでお子様と国語の教科書を読んでみてください。お父様、お母様が小学生のころから、音読は学校教育の基礎として重要視されてきました。ところが、最近「学校の教科書を音読できない子」が増えています。朗読として上手いかどうかの前に、教科書に書いてある活字の通り、音読ができるかどうかが問題です。

大学受験生にも多い、音読できない子。

大手大学受験予備校の講師からこんな話を聞きました。「最近の受験生は、音読ができないね。『会心』を『えごころ』と読むんだよ。」

「会心」とは、「心にかなうこと。気に入ること。」という意味です。「会心」は「えごころ」とは読みません。おそらく、その人は「会釈」とか「一期一会」といった読み方から「会」を「え」と発音したのでしょう。しかし、それでは意味が通りません。また、相手が「会心」という言葉を使ったときに、正しく意味を理解することができません。

たくさんの時間をかけた勉強が無駄にならないために。

このように、正しく活字を読めない子どもが増えています。正しく活字を読めないということは、文章や発言の意味を正しく理解できないということです。これでは、たくさん授業を受けても、問題集に取り組もうとしても、その内容の理解はおぼつきません。たくさんの時間をかけて勉強したことが無駄にならないように、しっかりとお子様の音読の様子を通して、理解度を確認しておくことが大切ですね。

計算力のない理系学生が増えています。

日本の学生の理系分野の学力到達度が危機的状況にあることは、社会でひろく知られることです。一方で、平成24年12月発表された国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)の結果では、小学生の算数・理科の学力向上が鮮明になったと報告されました。授業時数増の結果と専門家は見ますが、一方で「算数・数学、理科が好き」と感じる子供は依然低いままです。(毎日新聞2012年12月12日)

大学受験生の計算力低下。

受験指導に関わる塾講師・予備校講師の実感はどうなのでしょうか。統計調査を行ったわけではありませんが、実感としては理系離れは改善されていないという方が多い様子です。塾講師や予備校講師は、日々の業務の中で直接小学生・中学生・高校生の理解力を確認することができますから、いわば「現場の声」「現場の実感」といえるでしょう。特に、大学受験での理系志望高校生の計算力の低さを嘆く声が多いように思います。大学入試センター試験を時間内に解ききるのに必要な計算力を身に付けていない学生が多いようです。

親子で計算問題にチャレンジしよう。

中学受験算数では、計算力がとても大切ですね。整数・小数・分数が入り混じった四則演算を正確に素早く行うことができる能力は、中学受験算数の学習を通して身に付けることができる重要な能力のひとつです。お子様の計算力の不足にお悩みのお父様・お母様は、お子様とご一緒に計算問題にチャレンジしてみましょう。そして、上手くやる気を引き出してあげましょう。勝負の形式でやる気を出す小学生は多いですし、お父さんやお母さんに勝てたと言って自信を付けるよいきっかけになるかもしれません。

中学受験でも、大学受験でも大切なのが、「文化資本」です。

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社会学者のピエール・ブルデューは、言葉遣い・振舞い方・知識・学歴・資格など、個人が身につけていく文化的特性のことを、「文化資本(le capital culturel)」と呼びました。「文化資本」という専門用語は、日本人には「教養」という言葉として耳に馴染んでいます。哲学者の内田樹は『下流志向』(2007 講談社)などで、日本では「文化資本」の面で階層化が進行していると論じています。内田先生によれば、大学のゼミナールでは、音楽の話とか、美術の話とか、文学の話になると、そういう話題にまったくついていけない学生と、そういう話題がちゃんとできる学生とがあらわれてしまって、そういう学生たちの間にははっきりとした断層が生じているそうです。教養のある学生とない学生とでは、会話がかみ合いにくく、ゼミナールなどでの議論でも支障が出てしまいます。大学側はこのような状況を問題視していて、一定の議論の質を担保したい難関大学では、大学受験で学生の資質を確認することになります。名門中学校でも、入学する生徒の教養を均質化することで、授業の質を担保することができるという観点から、入学試験で生徒の資質が確認
されます。お子様が、有名な音楽、美術、文学について、家庭等で日ごろから親しんでいることは、教養を育てるうえでとても大切なことだと言えるでしょう。

桜蔭中学校 過去問 国語第二問に注目!

桜蔭中学校の入学試験問題で、国語の第二問には物語(文学的文章)が出題されます。平成24年度受験では、魚住直子さんの「べっぴんさん」が出題されました。この物語は、だれよりも大きく黒い目、なめらかでかたちのよいクチバシを持った「べっぴんさんのチドリ」をめぐったお話。「べっぴんさん」は、ほかのチドリから声をかけられてもたいして返事もしません。相手がじぶんにふさわしいかどうか、だまって見つめます。「べっぴんさん」は冬になってほかのチドリが南にむかっても、うつくしいけしきにたたずんでいます。やがて、一羽だけ残された様子の「べっぴんさん」は…、という内容です。

特別むずかしい言葉は出てこない。

魚住直子さんによるこの物語は、ポプラ社から刊行された『クマのあたりまえ』という本に収録されています。ポプラ社といえば、『かいけつゾロリ』シリーズや『ズッコケ三人組』シリーズといった児童書で有名な出版社です。子ども時代に、ポプラ社の本に夢中になったお父様、お母様もおられるでしょうね。

ぜひ一度、物語をお読みになっていただければと思うのですが、この物語には全体を通して少しも特別にむずかしい言葉は出てきません。「捲土重来」や「病膏肓に入る」といった表現はもちろん、「一石二鳥」や「五十歩百歩」という問題集でおなじみのレベルの四字熟語や故事成語すら、ひとつも出てきません。

難しい言葉や読解のテクニックを覚えることだけが、国語の勉強ではありません。

この平成24年度受験問題について、さまざまな方が解説を試みておられます。その中には、「この設問が合否を分けた!」ということを強調するばかりのものや、「〇〇式×××読解法」というご自身考案の読みの型(??)を押し付けのようにあてはめるものもあります。私にはよくわからないものが多かったのですが、なるほどそうだなあと思った説明がいくつかありました。ご紹介いたします。

単語やフレーズで書くのではなく、文として書くことを身につけましょう。

メモをとるときに、単語やフレーズでメモを取るという方は多いと思います。たとえば、「池袋、14時、打ち合わせ」というように、重要な単語だけを書きとることで、情報を素早く書き残すことができます。しかし、社内でプロジェクト・チームのメンバーと情報を共有するためには、「明日(5月10日)14時に池袋支店の3Fの会議室にて、新商品開発の社内プレゼンテーション大会が実施されます。」というように、詳しく情報を提供しなければなりません。また、社外に宛てて手紙文を書くときには、前文・主文・末文の形式に則って、礼儀正しくご案内状をお送りする必要があるでしょう。日ごろから単語やフレーズだけで話したり、書いたりする機会の多い方は、いざ文や文章として正しく書こうとしても、なかなか上手く書くことができません。論理的な文章というのは、「読みやす文章」・「身体の中に入ってきやすい文章」であるという人がいます。上手く文や文章を書くためには、日ごろから「読みやす文章」・「身体の中に入ってきやすい文章」を声に出して読んだり、書き写したりするのが効果的でしょう。桜蔭中学校の平成24年度入学試験問題、大問2の問四は「『べっぴんさん』が空をとぶことができるようになったのは、なぜだと思いますか。-Aの後、『べっぴんさん』の気持ちがどのように変化したかを考えて、二〇〇字以内で答えなさい。」というものでした。二〇〇字といえば、原稿用紙1枚の半分にあたる文字数ですから、少し文章を書く経験を積んだ方なら、すぐに埋まってしまうような分量です。この問題で得点し、入学試験に合格したお子様は、「だいたいこんなことを書きたいのだけれども、どうやったらうまく二〇〇字におさまるかしら」と考えていたはずです。このようなときに大切なのは、日ごろからの「読みやす文章」・「身体の中に入ってきやすい文章」と接する経験でしょう。

本文によりそって、全体を通読する経験を大切にしましょう。設問文もよく読みましょう。

桜蔭中学校の平成24年度入学試験問題、大問2の問二は「―Aとありますが、この時の『べっぴんさん』の『こころ』の様子を、本文全体から想像してくわしく説明しなさい。」というものです。ここでは、「わたしは、べっぴんさんのチドリです。」ではじまる本文にある、「わたしのこころ」の様子を説明するよう求められているので、「べっぴんさん」が、「わたしのこころ」と言うものをどのように見ているのか、本文によりそって読み取らなければなりません。「べっぴんさん」の「こころ」を読者がどのように見るか、ということではなく、「べっぴんさん」が「(べっぴんさんの)こころ」をどのように見ていると読者には読めるか、ということをこの設問はきいています。解答の中で、「実際は~なのに、」という形で、「べっぴんさん」が見ないようにしているものについて書くことはできそうです。「べっぴんさん」が、「(べっぴんさん)こころ」を、どのように見ているのかについて答えるということは、「べっぴんさん」が見ようとしていないものを括り出すことにもなるでしょう。ドーナッツに喩えると、ドーナッツそれ自体を作ることで、ドーナッツの内側に空間を作ることにもなるということです。ドーナッツの内側の空間が現象するのは、輪っかのようなドーナッツそれ自体が存在するからだ、といえるでしょう。このような設問の指示をうっかり読み落とし、「べっぴんさん」の「こころ」を読み手がどのように解釈したか、ということだけを書くと、不正解とされるか、低い得点しかいただけないか、どちらにしても残念な結果となったでしょう。

(以下、作成中。今後に続く)

この後は、中学生向けのご紹介です。

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今の成績だけで志望先を決めない!将来の自分の伸びしろはたっぷりあります。そこを考慮して希望校を決めましょう。なぜなら、ヒトは志望に従って成長していくものです。もし今、夢を諦めたら、成長はそこで終わってしまいます。

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新中学2年生【中高一貫校向けカリキュラム】
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中2ハイレベル総合英語一問一答タイプの問題から、長文読解まで実力の養成をしていきます。特に注意すべきポイントがどこかを見極める力を身につけましょう。中2ハイレベル数学演習

関数、図形など、さまざまな分野にわたってハイレベルな問題演習を行います。

計算力や集中力を身につけて、ライバルに差をつけましょう。

中2ハイレベル国語(現代文)

国語は、コツコツと実力をつける科目。はやくスタートした人が有利な科目です。

単語力(漢字・語句)の力も身につけましょう。

 

新中学3年生【中高一貫校向けカリキュラム】
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中3ハイレベル総合英語難関レベルの長文読解にとりくめる力をつけましょう!文法や単語の実力もテストで毎週確認します。中3で「英語のスペシャリスト」になろう。

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新高校1年生【中高一貫校向けカリキュラム】
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計算力や集中力を身につけて、ライバルに差をつけましょう。

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古文・漢文は教科書頻出の「名作」を受験レベルのクオリティーで解説!

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新高校2年生【中高一貫校向けカリキュラム】
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高2ハイレベル総合英語 高2東大・東工大英語難関レベルの長文読解にとりくめる力をつけましょう!文法や単語の実力もテストで毎週確認します。高2で「英語のスペシャリスト」になろう。

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