夏休みとゲームと青空と

こんにちは。穎才学院教務です。穎才学院では本日(16日)までが1学期授業です。7月17日(日)から21日(木)までは「休講」期間で、全ての授業がお休みです。自習室も開きません。休講期間は電話受付等もお休みになりますので、ご注意ください。弊社都合ではありますが、生徒・教職員が健やかな夏休みを迎えるための休暇期間でもあります。どうぞ、ご海容くださいませ。

さて、いよいよ夏休みです。夏休み期間中に、家族旅行や帰省の予定を立てていらっしゃるご家族も多いでしょう。高校野球の応援や学校のプール開放、海水浴などで、日中屋外で長時間過ごされることもあると思います。本年は酷暑が予想されています。熱中症などには充分に気を付けて楽しく健やかな夏休みをお過ごしください。

学校に通う生徒・児童にとって、夏休みは、やはり学校が無い期間ということで、楽しみなものですよね。その夏休みをみなさんどのように過ごされるでしょう。

もちろん、それはみなさんの自由です。「好きにしなさい」(fais ce que voudras)であります。

ただ、ひとつ気を付けていただきたいのは、自分の心身が健やかになる過ごし方をする、ということです。

人間の脳というのは恐ろしいもので、一定の目的のためには、自ら進んで自身の心身を痛めつけることさえ厭いません。ですから、「自分の好きなこと」をしているようで実はそれがみなさん自身の心身にダメージを蓄積させている、ということにならないよう常にご注意いただきたいのです。

1つの例をあげましょう。

スマホゲームに夢中になっている人をイメージしてください。

スマホゲームって、あれ、完全に「脳内妄想の現実への延長」なんです。まあ、脳内で妄想するというのは、小説や読むときも、映画を見るときも、それは同じなのですが、スマホゲームの場合はプレイヤーがゲームに「依存しやすい」仕組みを目指して作っている。ここが厄介なんです。

私たち人間は脳内で妄想するのが大好きです。でも、他人の脳内妄想にはほとんど興味がない。むしろ、嫌いだといっていいでしょう。

だから、脳内妄想を楽しむときには、他者への配慮とか、現実と妄想の境界線とか、そういうものが大切です。例えば、劇場が住宅と似ても似つかぬ作りやデザインになっているのは、そこで行われていることが「現実でない何か」であることを観る人にクリアーに伝えるためです。だなら、劇場に入ったり出たりすることで、脳内妄想のスイッチをオンオフすることができる。

でも、スマホゲームにはそれがありません。ファミリーコンピュータ発売以来、家庭用ゲーム機用ゲームの依存性が強いのは、そういう現実と妄想との境界線がほとんど用意されていないからです。しかも、それに加えてスマホゲームは、プレイヤーの射幸心を煽って、依存を強める方針を堅持しています。ゲームに強く依存するプレイヤーが増えれば増えるほど、ゲーム会社に金が入る仕組みになっている。はっきり言えば、ゲーム会社にとってゲームが金儲けの手段でしかなくなってしまったのです。

20年くらい前には、会社の採算を無視して、実験的なゲームや芸術性の高いゲームを作る会社がありました。でも今のゲーム業界では、そういうゲームクリエイターが居場所を失いつつあります。かつての業績を評価され与えられる会社の上役ポストにおさまって現場から退くか、クリエイティブな仕事を求めて他業種に活躍の場を求めるか、そういったことが起きています。

このようにしてゲーム、特にスマホゲームは企業の金儲けの手段でしかなくなってしまいました。そうだと仮定しましょう。そうするとそこでは金儲け以外に何の目的も大切にされるはずがありません。プレイヤーの健康的な生活とか、人間的な成長とか、そういったものなど顧みられるはずがないのです。むしろ、そういったものが収益の増大にとって邪魔になるなら、ゲームクリエイターたちは進んでそれを壊しにかかるでしょう。今、スマホゲームのプレイヤーたちはそういう環境に置かれています。

いつでもどこでも、そして長時間、自身の脳内妄想に依存することで失われるものは結構多いです。その人の社会的な成熟とか、心身の健康とか、そういったものが損なわれてしまいます。気をつけなければなりません。夏休みの時間も、それ以外の時間も、そういったことにばかり費やすのはあまりに無益です。

世界は私たちの脳内よりずっと広く、美しいものです。

好きな小説を読んだり、劇場で演劇を観たりして、適度な時間、物語世界としての脳内妄想に浸るのは、良いことだと思います。ゲームもそういった程度に活かされるなら、決して悪いものではありません。でも、今のゲームが持つ依存の仕組みをよく知らない人たちが、どっぷりとそれに依存してしまうリスクは決して少なくないと思います。

そういったことに気を付けて、夏の青空にまけないくらい、さわやかでエネルギッシュな夏休みの時間をおすごしください。

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