受験生に宛てたメッセージ

こんにちは。穎才学院教務です。
本日と明日とで大学入試センター試験に向けた「プレ試験」を実施しています。大学入試センター試験と「同じ時間」のスケジュールで試験本番のシミュレートを行い、結果を分析して「今すべきこと」をあぶりだします。そういう目的の行事です。

ごはんも食べます。夕飯は参加者みんなでいっしょに食べます。「共食」(「ともぐい」と読まないでね)は大事です。

ごはんを食べた後は、大学入試センター試験に臨むにあたり、具体的なアドバイスをいたします。「試験会場の地理を簡単に理解しておきましょう」とか、「積雪に備えた交通ルートを用意しておきましょう」とか、そういった細部にまで意識を傾けてもらいます。

配布するパンフレットには、受験生に宛てたメッセージを載せています。今年はこれ。

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ほとんどの受験生は、n倍の時間勉強すれば成績もn倍になるというきわめてシンプルな考え方をしている。だが、実はみんな知っていることだが、それはまったく事実ではない。勉強時間がふえると成績が上がるのは成績がきわめて低いときだけであり、そのあとは勉強時間と成績は比例しない。ある程度の時間を超えて(例えば一日15時間とか)勉強するとむしろ成績は下がる(したことないから想像だが)。成績が上がるより前に体を壊して寝込んでしまうであろう。そんなことはみんな知っているにもかかわらず、受験生たちは「努力と成果の比例」という努力神話のような考え方しか採用しない。しかし、この考え方そのものが、子供たちが勉強する意欲を殺いでいるのである。

別に子供たちが悪いわけではない。昔からずっとそう思われてきたのだから、仕方がない。「詰め込み勉強」という言葉がある。だが、こういう勉強の仕方は賢さとは程遠い。賢くなるというのは、「頭の中にたくさんの情報を入れる」ということではないからである。ぜんぜん違う。「頭が良い」という言葉がある。頭が良いというのは、「他の人が知らないことを知っている」とか、「難しい言葉の意味を知っている」とか、「複雑な計算が速く正確に出来る」とか、いうことではない。ぜんぜん違うのだ。

実際、君はどんな人を「賢い人」と思うだろうか。「頭が良い人」といったら、どんな人を思い浮かべるだろう。具体的に考えてみてほしい。

有名なところでは、エジソン、アインシュタイン、夏目漱石、そのあたりだろうか。そうだとしよう。

では、彼らはどういう理由で賢いと言えるのか。どうして君は彼らのことを頭が良いと思ったのか。エジソンは「発明王」だから。誰も思いつかないものを発明したから。アインシュタインは「相対性理論」を考え出したから?やっぱり、誰も思いつかないことを思いついたから。夏目漱石はどう?『吾輩は猫である』を書いたから?そういう答えも、ありだとおもう。『吾輩は猫である』は、ただのネコ小説ではない。あれを読むと、当時最新の科学事情が理解できたのだ。ヨーロッパのことを知らない明治の日本人にあてて、漱石が書いた解説書、それが 『吾輩は猫である』だったのだよ。そんなものを書く人間は、漱石以前に誰もいなかった。

そうだ。君たちが賢いと思う人、頭が良いと思う人というのは、「それまでに誰もしたことがない仕方で何かをなしとげた人」なのだ。こういうことは、たくさんの情報を知っているだけではできない。難しい言葉の意味を知っているだけでも、複雑な計算が速く正確に出来るだけでも、そういう人にはなれない。

どんな人を「賢い人」だと思うか、どんな人を「頭が良い人」だと思うか、という問いを聴いて、有名なスポーツ選手の名前を思いついた人もいるかもしれない。

では、彼らは「それまでに誰もしたことがない仕方で何かをなしとげた人」なのか。そうなのだ。新しいフォームや戦術を開発することだけがそれにあたるのではない。スポーツ選手の身体は、ひとりひとり微妙に違う。彼らは彼ら自身の身体にあわせて、技術を開発しなければならない。それは必ず「それまでに誰もしたことがない仕方で何かをする」ことになる。同じことをしているように見えて、ひとりひとり微妙に違う。

おわかりいただけたであろうか受験生諸君。頭を使うというのは、人の真似ではなく、君たちならではの仕方で何かをなしとげる、ということなのである。君たちの身体にあった仕方で。君たちはひとりひとり違う人間なのだから。

そして、そのためには自分を知らなければならない。当然だ。さらに言えば、私たちは自分について知るために、人の話を聴かなくてはならない。自分自身の顔を自分自身で直に見ることができないように、私たちは人の声を聴かなくては、私たち自身のことがわからない。そういう仕組みになっているのである。

ここまでの話を聴けた君には、もう何をすべきかがわかっているだろう。健闘を祈る。
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さあ、みんなでがんばりましょう!

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