大学の「繰り上げ合格」増える 受験生、喜びと困惑

繰り上げ合格や補欠合格の可能性については、こちらもご査収ください。

大学の「駆け込み合格」増える 受験者、喜びと困惑(日本経済新聞)

本ブログでも既報の通り、文部科学省は平成27年7月の通知で「平成28年度以降の定員管理に係る私立大学等経常費補助金の取扱について」として、入学定員の充足状況による不交付措置を厳格化しました。

例えば「収容定員」が8000人以上の大学を「大規模大学」とし、そういった大学では2018年度の入学定員充足率が1.1倍以上になると、補助金が不交付になります。

この不交付に係る入学定員充足率というのは大学の規模によって異なり、収容定員が多い大学ほど条件が厳しいです。

これらの基準厳格化は首都圏など、都市部に限定したものではありませんが、基準の厳格化により抑制される定員超過学生の90%は首都圏など、三大都市圏に集中していることから、実質的には都市部の大学入学者を抑制する施策となっています。文部科学省の通知でも「『まち・ひと・しごと創生総合戦略』に掲げられた地方創生にも資するものである」とされているのです。

平成28年度以降の定員管理に係る私立大学等経常費補助金の 取扱について(通知)文部科学省

上掲した日本経済新聞の記事は、

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2、3月の入試では、一定の入学辞退者を想定して定員を超えた学生に合格を出したが、例年以上に辞退が多く、欠員を避けるため大量の追加合格を出す羽目になったという。担当者は「他大学で追加合格した人から辞退され、玉突きのようにうちも追加合格を出す。偏差値上位校より下位校が割を食う」と嘆く。

 上智大は3月に600人以上の追加合格を出して学生数を確保した。入試担当者は「学生数の超過だけは避けたいので当初の入試の合格者は近年少なめにしている。辞退者数は他大学の動向も影響し、正確な予測は難しい」と首を振る。「学生に負担はかけたくないが、追加合格の時期が遅れている」と話す。
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と伝えています。

穎才学院でも、追加合格が多かったように思います。

4月から新年度です。平成31年度となりました。本年度も、入学定員充足率に係る措置の厳格化は続きます。先の通知では、

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平成31年度から、入学定員充足率が1.0倍を超える入学者がいる場合、超過入学者数に応じた学生経費相当額を減額する措置を導入する。現在の一般補助における教育研究経常費等の算定の中でも、学部において収容定員充足率が1.0倍を超えている学生分は措置していないが、平成31年度からは、入学定員充足率が1.0倍を超える入学者に見合う額をさらに減額する予定である。一方で、定員管理の適正化に向けた努力をする中で、結果として定員を下回ることも考えられることから、入学定員充足率が0.95倍以上、1.0倍以下の場合は、一定の増額措置を行う予定である。
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とされていました。

例えば、収容定員が8,000人以上の大規模大学の場合、入学定員100人の学部において、実際の入学者が104人であった場合には、平成31年度以降の一般補助の教育研究経常費等については、入学定員を超過した4人に見合う分の減額される予定だということです。

各大学の特色ある教育の発展と地方大学等の活性化を建前とする文科省の施策上の思惑とは別に、都市圏の大規模大学では入試対応や合格者発表が例年以上に煩雑化し、新年度・新生活がはじまる土壇場になって追加合格を知らされる学生側も、入学金など金銭面の負担が増しています。

残念ながら、本年度も同じように入学試験の合格発表でスケジュール的な不都合が生じる可能性があります。

そういったことは受験生にとっても、大学側にとっても、望ましいことではありません。

まず私たちにできることは、入試や大学経営の制度をよく理解しておくことでしょう。

複雑な仕組みであることは否めませんが、そういった仕組みを知っておくことで助かることも少なくないように思います。

どうぞ、よろしくお願いします。

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