上手くいかないことがあるときに。

今日はきのこに手伝ってもらって、話をすすめます。

でてくるきのこは「なめこ」と「しいたけ」と「エリンギ」です。

さて、元気を失っているなめこがいるとして、どうしましょうね。どうしたら元気になるかしら。

美味しいご飯を食べるとか、ゆっくり休むとか、そういったことも大事です。とても大事。

でも、今日は言葉について考えます。

言葉でなめこが元気になる方法です。

励ます?

そうですね。では、どのようにして励ましましょう。

あるなめこは元気のない別のなめこを励ましているうちに、しいたけのことを悪く言います。

あいつら図体ばかりでかくて、だしの素にしかなりゃしねーじゃねーかwそれに比べて俺たちはやっぱり味噌汁の定番だよな。伝統だぜ!

こんな調子かな?このなめこが言っていることの是非はさておくとして、こういう仕方で自分たち(なめこ)は他と比べて特別だという意識を確かめようとするのです。

他にも方法がありますね。さらに別のなめこを詰る方法です。

あいつを見ろよ。味噌汁の具にもなれねー。ダメななめこだよな。それに比べてお前や俺はいつも味噌汁の具に選ばれてるじゃないか。勝ち組だぜ?

こんな感じでしょうか。

他にもありますね。

元気出せよ。今はインスタント味噌汁の具にしかなれないかもしれないけど、お前はやれば出来るよ。まずは三年味噌で作った味噌汁の具を目指すんだ。きっと上手くいく。俺が保証するよ。そしたら、さらに上を目指せる。10年味噌の味噌汁だって、手が届くぜ?

こんな感じ。

いかがですかね。

でも、これと全く違った仕方もありますよね。

弱っているなめこの話をじっくりと聴いて、

「私に何かできることはないか?できることはなんでもする」と聴いてくれる。

そういうなめこもいます。

困難な状態におちいったなめこと一緒に考えて、その困っているなめこが「君にも迷惑をかけてしまう」と逡巡しても、「そんなことは関係ない。迷惑なら既にかかっているし、今の困難な状況をどう打開するかが肝心だ」と言って、一緒に考え続けてくれるしいたけもいます。

元気のないなめこたちがどうして困難な状態に陥っているのか、その理由を専門的に分析して、少しでも合理的に、場合によっては政治的な仕方でその状況を解消しようと努力するエリンギがいます。

エリンギは元気のないなめこなんか放っておいても、そこそこ幸せに生きていけるとします。でも、困っているなめこたちのことが気になるんですね。放っておけない。エリンギは弱ったなめこに直接はなしかけるわけではないけれど、エリンギの活動のおかげで困難が逓減したり、少し生きやすくなったりする。

もちろん、どんな仕方があってもいいのだけれど、

誰かを励ますのに、違う何かを悪く言ったり、他の誰かを非難したりする必要はほとんどないように思います。

困っている誰かを支援するときに、その誰かの今のあり方をとやかく言う必要もほとんどない気がします。ある人が困難な状況から逃れるために、その人自身が頑張らなければならないというのも、何だか変です。

誰かがそこそこ健やかに、そこそこ幸せに暮らすのに条件なんか無い。

私はそのように思っています。

私たち人間の話をしましょう。

私たちの世界には色々な人たちがいます。考え方も好きなものも信じるものも違います。持てるものも持たざるものもいます。それでいいと思います。

そんな世界で私たちがそこそこ健やかに、そしてそこそこ幸せに生きていくためには、やはり誰かが頑張らなければなりません。誰かが力を発揮しなければなりません。

それは頑張れる誰かが、力のある誰かが、

頑張れない誰かのためにも、弱い誰かのためにも頑張る、力を発揮する。

何かできることがあったら、誰かのためにそうしてみる。

そういうことが大切だと思っています。

力を発揮したくても、何か事情があってそうできないことがあります。

そうだとしたら、そこで力が発揮できないのは、その力が発揮できない人の責任なのでしょうか。

理由があってできないことがある人がいたら、そのできない人の責任に帰するだけでなく、そのできない理由をとりのぞけないか、知恵を絞って考えてみる。みんなで考えてみる。拠出する必要があるものがあったら、拠出できる人がそれを拠出してみる。みんなで少しずつ負担しあって、みんなの力でそれを拠出するようにしてみる。

そういうことが重要だと思っています。

弱い状態にある人が出来ないとき、それは弱い人のせいではありません。そうだと思います。

強くなるためには、自分自身の弱さを認められなければなりません。そうだと思っています。

そして強くないと生きていけない社会は、弱い社会だと思っています。

だから、弱いままでいることが認められる社会がいいと思いってます。

果たして、どうなるかは、わからないのだけれど。

ね。

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