【2019年3月27日更新】東大生おすすめ国語の参考書

国語参考書

こんにちは。穎才学院の教務です。今回は穎才学院の東大生講師2人に国語のお勧め参考書について教えてもらいました!少しでも皆様の学習に役立てば幸いです^^

1.現代文

特になし。((笑)、理由を聞いてみました。)

講師1「現代文は古文や漢文のように『単語・句形を暗記する』、『文法を学ぶ』といった土台を築くプロセスが明確にあるわけではなく、ある程度自分の中で解き方を確立した上で、問題に取り組みながらその精度を上げたり改善を重ねたりしていくものです。その解き方自体も人によって合う・合わないがあるなど、一つの正解がある訳ではありません。ですから現代文に関しては問題演習を重ね、志望校の過去問に取り組むことで問題の傾向にも対応できるようにするのがよいでしょう。記述問題は解いたら人に見てもらうことで自分の癖を知ることも大切です。」

講師2「現代文の勉強は、古文・漢文に比べて何をやればいいのかわからないという人も多いと思います。ひとつの答えとして、皆さんもこれまでに散々言われてきたことだとは思いますが、やはり読書が効果的です。ただ読書といっても、読む本の種類や読みのレベルに注意してください。ラノベばかり読んでいても仕方ありません。それらは中高生向けに、わかりやすく書かれているからです。一個下の学年の問題集をやっていることを想像してみてください。なにも読まないよりはマシですが、いくら読んでも読解力は伸びません。それよりは、自分の年齢よりも少し背伸びした本を読みましょう。ただし、これはなにも難しい内容の本を読め、ということではありません。興味のわいた小説で構いません。大人向けの小説だって、娯楽という意味ではラノベと変わりありません。しかし、今の自分の知らない新しい語彙、表現との出会いは比べ物にならないはずです。あとは、せっかく読むのですから、しっかり読みましょう。本を一冊読む時間だって、受験生のみなさんには惜しいはずです。知らない言葉やわからない表現があったら、流し読みせずに調べ、考えましょう。読み終わったら要約してみるのもよいでしょう。また、学校の現代文の授業も、眠くてもちゃんと受けてください。教科書の文章は皆さんが現代文の学習をするために良く選ばれたもので、自分では普段は読まないような文章を読む良い機会になります。これも、どうせ読むことになるのだったら、しっかり読みましょう。読解力をつけるには、やはりこの繰り返ししかないと思います。それとは別に、試験を受ける上での心構えというものはあります。これについては、市販の参考書に『現代文読解法』などと称して書かれたものが売られていますが、小手先のテクニックを身につけても意味がないどころか、正しい読解の邪魔にさえなります。そういった意味で、残念ながら、皆さんにお勧めできる現代文の参考書に出会った事はありません。」

とのことです!!

2.古文

  • 『マドンナ古文単語230』(学研マーケティング)

初めて古文単語に取り組む高1・2生におすすめの古文単語帳。この収録単語を文中に出てきた際に意味がすぐ浮かぶようにきちんと覚えきればセンターレベルには対応できますが、難関国公立や私立の上位を受験する人にとっては他の単語帳(300語以上収録されているものが多い)と比べて単語数が少し不足します。高1・2のうちから単語暗記に取り組むのであればこの本で土台を築いてからもっと語数の多いものに取り組むことをおすすめします。解説は詳しく、例えば「なのめなり」が相反する二つの意味を持つようになった理由など、1つ1つの単語について語源や多義化の背景などが解説されており、それぞれの単語を背景知識と共に覚えられるようになっています。切り離して暗記用に使えるカードが付属しているので、「解説を読む→カードで暗記→覚えていなかったものはもう一度解説を読んで確認」というサイクルで覚える方法がおすすめです。カードには覚えやすいようにイラストがついているのでビジュアルイメージも暗記の助けになってくれます。

  • 『読んで見て覚える古文単語315』(桐原書店)

基本の315語、関連語を含めると500語以上を収録しているので、センター試験を始め、東大理系国語まで二次試験でも対応できます。全ての単語にユニークなイラストが付いていて、覚えやすいです。単語暗記に疲れたときは古典常識の章を読んでおくと、古典の書かれた時代背景がわかり、読解の助けになります。現代語訳が赤字になっているので、赤シートを使って勉強することもできます。ただ、各単語の説明はマドンナ古文単語に比べると、語源の詳しい説明まではなく、あっさりしています。

  • 『ステップアップノート30古典文法基礎ドリル』(河合出版)

品詞の説明から始まり、助動詞などの識別に至るまで古文文法のほぼ全分野を網羅していて、各章が文法事項の説明から始まるので、古典文法を初めて勉強するならこれがおすすめです。基本問題は近くに答えが載っているので、わからないときは見てしまってもよいです。練習問題も、まずは文法事項の説明に戻って確認しながら解くのがよいでしょう。何も見ないで練習問題が解けるレベルになれば、センター試験レベルの文法問題には対応できます。ただし、問題はかなり基礎よりで読解問題は載っていないので、これで文法をマスターしたら読解問題もやっておきましょう。

 

  • 『マドンナ古文常識217』(学研マーケティング)

古文の世界の「常識」がまとめられた本。きちんと理解すれば古文を読む時に文脈を大きく取り違えることを防ぎ、流れを予測できるようになります。完璧に暗記する必要はありませんが、高1・2のうちに読み物として何度か読んでおくと古文への抵抗が軽減されるでしょう。文法はわかるが話の流れがよくわからない、ということが多い人にもおすすめ。恋愛形態、身分制度、宮中についてなど、今の私たちにはあまりピンと来ないものの古文の中では「前提」とされているような事柄が解説されています。

  • 『古文上達 読解と演習56』(Z会出版)

文法説明・短めの問題・長めの問題の3部構成になっている古文問題集。収録されている文法の基礎的事項を適宜参照しながら取り組むことができます。長めの問題は入試レベルでかなり難易度は高く、東大や早稲田などの難関大学受験生におすすめ。問題の解説と全訳がついているので独学で演習と復習を行うのに適しています。解説部分には重要単語や注目すべき文法事項、出典に関する記述も含まれており、特に長めの問題は解説が詳しくなっています。

3.漢文

  • 『ステップアップノート10漢文句形ドリルと演習』(河合出版)

文法事項の説明→基本問題→練習問題の流れは古文と同じです。これも、漢文の基本事項について説明から始まり練習問題まで一冊でこなせるので、漢文の句法を初めて勉強するのにおすすめです。しかし、こちらは練習問題がより本格的で、文法問題のみならず読解問題がのっています。その分、古文よりレベルは若干高いです。まずは基本事項の確認をしながら解いてみましょう。何も見ないで練習問題が解けるようになればセンター、東大理系国語レベルなら心配ありません。

  • 『漢文道場 入門から実戦まで』(Z会出版)

古文上達と同じような位置づけで使える漢文問題集。句法など基礎知識の解説に始まり、オリジナル問題と入試問題が収録されています。問題のレベルは高く、東大や早慶などの難関大学受験生におすすめです。収録されている問題数が多いのも特徴です。解説には書き下し文と全訳が載っているので、復習の際には問題の答えをチェックするだけでなく全文を理解できるようにすれば力がつきます。