2021 年度東京大学一般入試における出願要件の追加について

「2021 年度東京大学一般入試における出願要件の追加について」

東京大学は2018年9月25日に入試監理委員会を開き、2020年度(2021年1月以降)の大学入試で導入される英語の民間試験について、その成績提出を必須としない基本方針を決定しました。英語の民間試験の成績を提出しなくても、各高校が受験生について充分な英語の能力があると判断して作成した調査書の提出にも東京大学は対応するということで、さらに特別な事情がある場合は、受験生が理由書を提出すれば東京大学はその受験を認めるという決定です。

東京大学の入学試験、その受験生は2次試験の段階で例年9000人程度、18歳人口と比べるとその数は1%にもなりません。

東京大学の入試管理委員会の決定など、私たちには関係ない。そのように思われるでしょうか。

もちろん、東大の入試は東大の入試に過ぎず、それ以外に他の入試の範たるものでも何でもありません。

ですが、東京大学の入試管理委員会が考えていることのうちには、高校生(あるいは中学生・小学生)一般の学びに深く関わることがあるように思います。

そういった理由で、みなさまには、「2021 年度東京大学一般入試における出願要件の追加について」という書類をご一読いただきたい。

まず、東京大学の入試管理委員会(以下、東大入試管理委員会)は、大学入試選抜に英語の民間試験を導入するという施策について、公平・公正という観点からも実施の観点からも、なお多くの課題が未解決のまま残されていると指摘しています。このままでは受験生が充分に保護されないという意見です。

また、東大入試管理委員会は、高校の先生方の成績評価や日常的な指導に係る生徒の学力把握に信頼を表明しています。「個々の受験生の英語力についていちばん正確に把握しているのは、高等学校の現場で日常的に指導にあたっている先生方でしょう。従ってその判断は、緊張を強いられる特殊状況で実施される限られた回数のテスト結果よりも、一般的に信頼度は高いと考えられます。」というのが東大入試管理委員会の説明です。

さらに東大入試管理委員会は、例外的措置にも充分に対応すべきであるという但しを忘れていません。

「例外的措置」の対象として具体的に挙げられたのは、

① 事故や病気など何らかの事情で、予定していた認定試験が受検できなかったとか、
② 高等学校を卒業して何年かを経てしまったために、調査書等に英語力に関する記載が得られないなど、さまざまな理由で必要書類のいずれも提出することができない(あるいは提出することが過重な負担になる)、
③ 英語圏以外の外国で育ったとか、中学・高校で英語以外の言語を主要な外国語科目として履修していたなどの事情で、どうしても 必要とされる英語力が証明できない、

といった事情です。

東京大学は「入学試験の得点だけを意識した、視野の狭い受験勉強のみに意を注ぐ人よりも、学校の授業の内外で、自らの興味・関心を生かして幅広く学び、その過程で見出されるに違いない諸問題を関連づける広い視野、あるいは自らの問題意識を掘り下げて追究するための深い洞察力を真剣に獲得しようとする」学生の入学を期待しています。(アドミッションポリシー)

また、「構成員の多様性が本質的に重要な意味をもつ」とも考えています。(東京大学憲章前文)

その上で、入学試験においては「入るべき人を誤って落とさない」ことが何よりも重要であると考えるのが東京大学だと、東大入試管理委員会は説明しています。

テストに合わせて学ぶのではありません。新しく設けられたテストによって、その内容に見合った能力が培われると考えるのは変です。

学校の授業の内外で、自由に学ぶ権利が子供たちにはあり、そうして培われた能力を測定するのがテストです。

英語について、「4技能を直接評価することが必要」「英語4技能を均等に評価することが必要」と文科省担当者は説明していますが、英語理解のための総合的なトレーニングが重要であることは当然だとしても、それを大学入試選抜に導入される英語の民間試験の実施や対策で果たすのには無理があるでしょう。それに係る弊害も相当に予想されます。

そういった民間試験もそうですし、東大入試もそうですが、およそテスト対策から離れた自由な仕方でトレーニングする方が、そういった英語の総合的学習は有効に行えそうです。

穎才学院はそういった考え方に賛同しています。

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